「つむじが2つあると天才肌」「変わり者で我が強い」。日本各地に伝わるこれらの言説に、統計学的な裏付けはあるのだろうか。結論から言えば、知能指数(IQ)や特定の性格特性と頭頂部の毛流の数に直接的な因果関係を示す医学的データは存在しない。古来、他人と異なる身体的特徴を持つ人物に対して、畏怖や期待を込めて特別なラベルを貼ってきた文化的習俗の産物にすぎない。
同様に囁かれる「将来確実にハゲる」という噂も、視覚的な錯覚が招いた誤解だ。つむじが2箇所に存在すると、それぞれの渦が周囲の毛髪を異なる方向へ引っ張り合うため、頭頂部の皮膚が線状に露出して見える。これが第三者の目には「地肌が透けている=薄毛の進行」と映るのだ。子どもの頃から存在していた自然な渦の配置が、年齢とともに毛髪のハリ・コシが低下することで突如として悪目立ちし始め、あたかも脱毛症が始まったかのようなパニックを引き起こすケースが後を絶たない。