撤去された喫煙ルームの跡地は、単なるデッドスペースとして放置されているわけではない。現在、画期的な社会インフラ活用策として進められているのが「新幹線喫煙室跡地災害用給水タンク化事業」である。
巨大地震や大規模風水害などの緊急事態が発生した際、新幹線が線路上で立ち往生するリスクはゼロではない。そうした非常時において、車内に取り残された乗客の生命線を維持するため、旧喫煙ルームのスペースを有効活用して大容量の飲料水タンクを増設する改修が順次進められている。かつて煙が充満していた場所が、万が一の際に命を守る貴重な水資源の保管場所へと生まれ変わったのだ。この取り組みは、防災意識が高まる日本の交通・社会インフラニュースにおいても、非常に革新的なスペース再利用モデルとして高い評価を得ている。