豪州を縛った白豪主義の闇と崩壊、多文化大国が隠す人種政策の爪痕

豪州を縛った白豪主義の闇と崩壊、多文化大国が隠す人種政策の爪痕

豪州を縛った白豪主義の闇と崩壊、多文化大国が隠す人種政策の爪痕の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。

1901年1月1日、イギリスの植民地から一つの連邦国家として産声を上げたオーストラリア。その初代首相に就任したエドマンド・バートンが、真っ先に成立を急いだのが移民制限法1901だった。「すべての人間は平等に創られていない」——議事録に残る彼の冷徹な言葉は、建国直後の国家が抱いていた強迫観念を如実に物語る。金鉱を目指して押し寄せた中国人労働者への反発と、太平洋諸島からのサトウキビ農園労働者の排斥。連邦結成の熱狂の裏側で、国家は「純白の砦」となることを選んだ。

この法律の最も陰湿な仕掛けが、欧州諸言語による50語の「書き取りテスト(Dictation Test)」だった。税関職員は、追い出したい特定の移住希望者が絶対に解けない言語——例えばアジア系の人物にはゲール語やギリシャ語——を意図的に指定して試験を課した。不合格者は即座に国外追放。露骨な人種差別規定を国際条約の目を盗んで隠蔽する、巧妙極まる官僚的暴力の結晶だった。

山崎 陸
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山崎 陸

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