現在、日本代表の主力メンバーの多くは欧州最高峰のリーグで躍動している。世界最高峰のプレミアリーグで輝く三笘薫のような稀代の才能や、歴史的スーパースターであるクリスティアーノ・ロナウドのような存在は、サッカーファンにとっては目を見張るアタッチメントだ。しかし、彼らのハイレベルなプレーを観るためには有料チャンネルへの加入や深夜帯の試聴が必須となる。
かつてのように「誰もが知るお茶の間のヒーロー」が生まれにくい構造が出来上がっているのだ。コア層にとっては「史上最強の日本代表」であっても、一般層にとっては「どこで試合をやっているのかすら知らない」という著しい認識の温度差が生じている。スター選手の海外飛翔とメディアの細分化が、皮肉にも一般層の関心を遠ざけるパラドックスを生み出している。