中原淳一の美学は、彼の身近にいた次世代のクリエイターたちによってさらに進化を遂げた。その筆頭が「Roots of Kawaii」と称される内藤ルネだ。中原の元でイラストや編集を学んだ内藤は、師の持つ品格漂う乙女文化に、ポップでポップカルチャー的な明るさをプラスし、日本の「カワイイ」文化の礎を築いた。
近年、NHKなどのドキュメンタリー番組や特別番組で中原淳一の生涯やデザインが相次いで特集されている。戦中戦後の過酷な時代に彼が貫いた「美しく生きることへの執着」が、混迷する現代社会を生きる人々に強い勇気を与えるからだ。番組放映のたびにSNSでは「時代の先を行きすぎている」「今すぐ着てみたい」と反響が巻き起こり、リバイバルブームに火をつけている。