店舗が位置する京都市中京区は、金融機関やオフィスビルが密集する京都屈指のビジネス中枢だ。近代的なオフィスビル「WEST18」の低層部にありながら、一歩奥へ入れば平安の昔から続く信仰の場へと直結する。この劇的なギャップこそが、烏丸通というストリートが持つ重層的な魅力だろう。
激しい競争が繰り広げられる日本の外食・カフェ産業において、立地の持つ文化的文脈をこれほど巧みにブランディングへ昇華させた事例は稀だ。スーツ姿のビジネスパーソンがパソコンを開く傍らで、寺院を参拝した観光客がお茶を嗜む。日常と非日常がシームレスに混ざり合う光景は、京都という街の包容力そのものを象徴している。