2016年(平成28年)4月に発生した熊本地震は、熊本市西区の山間部に位置する雲巌禅寺周辺にも甚大な爪痕を残しました。急峻な凝灰岩の断崖に位置する霊巌洞周辺では、巨岩の崩落や参道の手すりの損壊、羅漢像の更なる転倒被害が報告され、一時は安全確保のために立ち入りが厳しく制限される事態となりました。
地震から歳月を経た現在、熊本市および関係機関、檀信徒の懸命な修復活動によって、参拝ルートの復旧と安全対策が進められています。参道の石段や滑落防止柵の補修が完了し、霊巌洞の洞窟前までは通常通り参拝が可能となっています。
ただし、現場を訪れる際に認識しておくべきリスクがあります。霊巌洞へ至る道筋は、片側が深い崖、もう片側が垂直に近い岩壁という地形であり、頭上からの落石リスクや足元の苔によるスリップ事故はゼロではありません。大雨の直後や台風通過後などは、寺側の判断で参拝が一時見合わされる場合もあります。訪問直前には現地の天候や運行情報を入念に確認することが不可欠です。