ネット上のレビューや受験生の口コミをリサーチすると、原点からの化学の評判には明確な二極化が見られます。「化学の視界が一気に開けた」と絶賛する層がいる反面、「数ページで挫折した」という声が一定数存在するのも事実です。なぜこれほど評価が分かれるのでしょうか。
最大の理由は、一般的な参考書と一線を画す徹底した論理的アプローチにあります。多くの受験参考書が「このパターンは公式Aで解く」という表面的な解法パターンを提示するのに対し、本書は「なぜその反応が起きるのか」「なぜその平衡が移動するのか」という物理的・化学的根拠を微視的なレベルから妥協なく解説します。
そのため、教科書レベルの基礎知識(周期表の規則性や基本的なモル計算など)が頭に入っていない状態で挑むと、解説の密度と専門用語の応酬に圧倒されてしまいます。本書が「難しすぎる」と評される本質は、難問奇問を扱っているからではなく、徹底して化学の論理と向き合わされる負荷の高さにあるのです。