拠点の選定において最も混同されやすいのが、レンタルオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィスの3形態です。名称は似通っているものの、法的性質、物理空間の専有性、コスト構造は根本から異なります。自社の業務形態やセキュリティ要件と合致しない形態を選択すると、業務効率の致命的な低下や社会的信用の損失を招きかねません。
各形態の実態と、都心主要エリアにおけるレンタルオフィスの費用相場および付随コストを比較したデータは下表の通りです。
バーチャルオフィスとの比較でいえば、自宅住所を非公開にしたい個人事業主や、実作業を完全テレワークで行う受託型開発者であればバーチャルオフィスで十分機能します。一方で、士業や人材派遣業、宅建業など、法令上「独立した事務室の実体」が許認可要件として定められている職種では、レンタルオフィスによる物理スペースの確保が必須です。
また、コワーキングスペースの違いや評判を掘り下げると、ネット上では「他社のタイピング音やWeb会議の話し声が気になって集中できない」「機密書類を机上に置いたまま離席できない」という現場の不満が散見されます。社交性や協業を目的とするフリーランスには適しているものの、継続的な事務作業や機密データを扱う法人組織では、やはり施錠可能な個室環境が求められる傾向が鮮明です。