本誌がまず向かったのは、宇都宮の社交場として名高い「ホテル東日本宇都宮」だ。吹き抜けが開放的なラウンジに足を踏み入れると、柔らかなピアノの調べが迎えてくれる。運ばれてきたのは、細部まで磨き上げられた三段のクラシカルなスタンド。英国伝統のレシピを受け継ぐスコーンは温かく、自家製クロテッドクリームとジャムが絶妙な調和を奏でる。重厚感あふれるインテリアに囲まれて過ごす時間は、まさに格別の一言に尽きる。
一方で、市街地の路地裏や緑豊かな郊外に佇む隠れ家カフェの台頭も見逃せない。築数十年の古民家をリノベーションした隠れ家サロンでは、1日わずか数組限定の完全予約制ティーセットが提供されている。アンティークのカップ&ソーサーに注がれる特製ブレンドティー、そして地場野菜をふんだんに使ったキッシュなどのセイボリー。席数が限られているため予約困難店として知られるが、一度その静謐な空気に触れれば、誰もが再訪を誓う理由がよくわかる。