クロテッドクリームを扱う上で最大の関門となるのが「賞味期限の短さ」です。保存料を含まないフレッシュな乳製品であるため、パックを開封した後は「冷蔵保存で2〜3日以内」に消費するのが鉄則です。数日放置すると、表面が乾燥して硬化したり、特有の乳臭さが出たりしてしまいます。
手に入らない場合や、少しだけ使いたいときに役立つ「代用法」と「自家製レシピ」をまとめました。
1. マスカルポーネと生クリーム(または有塩バター)の黄金比ブレンド
最も手軽で完成度が高い代用法が、ティラミスに使われるマスカルポーネチーズと生クリームを7:3の比率で練り合わせる方法です。マスカルポーネのミルキーなテクスチャーに生クリームの軽やかさが加わり、本物のクロテッドクリームに極めて近い質感とコクを再現できます。バターをほんの数グラム混ぜると、独特の重厚感をプラスできます。
2. 水切りヨーグルト+純生クリーム
脂肪分を抑えつつさっぱりと楽しみたい場合は、一晩しっかり水切りしたプレーンギリシャヨーグルトに、固めにホイップした生クリームを同量混ぜ合わせます。わずかな酸味が加わるものの、スコーンのジャムと非常に好相性です。
3. オーブンを使った本格的な「クロテッドクリームの作り方」
家庭で本場の味を完全再現したい場合は、乳脂肪分47%以上の純生クリームを使ったオーブン低温加熱法が適しています。
- 耐熱容器に乳脂肪分47%以上の生クリーム(添加物の入っていないもの)を200ml注ぎ、深さ2〜3cm程度に広げます。
- 予熱したオーブン(80℃〜90℃の極低温)に入れ、蓋をせずに約6〜8時間じっくり加熱します。
- 表面に黄色がかった膜(クラスト)が張り、下に水分(ホエイ)が沈んだ状態になったら取り出し、粗熱を取ってから冷蔵庫で一晩冷やします。
- 冷えて固まった上層のクリーム層だけをスプーンで丁寧に取り出せば、自家製クロテッドクリームの完成です(残ったホエイはスコーンを焼く水分として活用可能)。