インターネット上の住宅情報では「沖縄=RC造にしておけば絶対に失敗しない」という言説が今なお散見されますが、建築実務の現場では重大な盲点が指摘されています。
第一の誤解は、「RC住宅はメンテナンスフリーである」という思い込みです。沖縄の海岸部から吹き付ける潮風は、コンクリートの微細なクラック(ひび割れ)から内部へ塩分を浸透させます。内部の鉄筋が錆びて膨張すると、外側のコンクリートを内側から破壊する「爆裂現象」を引き起こします。これを防ぐためには、約10年から15年周期で外壁の防水・遮熱塗装を徹底的にやり直す必要があり、その都度150万〜250万円規模の維持管理費が発生します。
第二の盲点は「室内の熱環境」です。コンクリートは熱容量が非常に大きいため、昼間の強烈な日差しを浴びると建材そのものが膨大な熱を蓄え込みます。その結果、日が沈んだ後も夜間を通じて室内に輻射熱を放出し続け、「夜になっても家の中がサウナのように暑い」という現象を生み出します。適切な断熱施工を施さないRC住宅は、夏季の電気代を高騰させる要因になるのです。