天然にがり使用禁止はなぜ?法規制の歴史と危険性の真相【2026年最新】

天然にがり使用禁止はなぜ?法規制の歴史と危険性の真相【2026年最新】

天然にがり使用禁止はなぜ?法規制の歴史と危険性の真相【2026年最新】についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

「昔は天然にがりが使えなかった」という話は、歴史的な事実です。戦後の混乱期であった1947年(昭和22年)に食品衛生法が制定され、翌1948年以降、合成食品添加物の指定制度が導入されました。当時の行政方針は「化学的に純度が高く、品質が均一で衛生基準が明確なもの」を優先する近代化路線でした。

この過程で、海水を濃縮して天日や平釜で煮詰める伝統的な「天然にがり」は、産地や釜ごとにマグネシウム、ナトリウム、カリウムなどの含有比率がばらつき、重金属などの不純物混入リスクを排除しきれないという理由から、指定添加物の枠外に置かれました。昭和20年代後半から昭和50年代にかけて、豆腐の凝固剤としては純度の高い「化学合成塩化マグネシウム」や、扱いが容易で大量生産に向いた「硫酸カルシウム(すまし粉)」の使用が指導され、伝統的な製法で作られた天然にがりは事実上の使用不可・制限状態に追いやられたのです。

風向きが変わったのは昭和末期から平成初期にかけてのことです。食の安全や伝統製法への再評価が進み、1983年(昭和58年)6月28日には厚生省環境衛生局食品化学課から「天然にがりの取扱いについて(環食化第25-2号)」が出され、化学的合成品に該当しない添加物の解釈や規格基準の適合性について議論が深まりました。そして1995年(平成7年)の食品衛生法改正に伴う既存添加物名簿の創設によって、天然にがりは「粗製海水塩化マグネシウム」の名称で法的に正式認知されました。長年の規制緩和と基準の明確化を経て、現在では誰もが安心して使える環境が整っています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。