地球一周の長さは何キロ?赤道と子午線の差や所要時間を徹底検証

地球一周の長さは何キロ?赤道と子午線の差や所要時間を徹底検証

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数式上のシミュレーションは整然としていますが、生身の人間が現場で地球一周に挑んだ記録を検証すると、理論値とはかけ離れた現実が浮かび上がってきます。地球の表面積の約7割は海洋であり、陸上には山脈、砂漠、国境紛争地域が横たわっているため、直線上を4万km進むことは物理的に不可能だからです。

日本国内で最も有名な実例として、お笑い芸人の間寛平氏が挑んだ「アースマラソン(2008年12月〜2011年1月)」の公式記録が挙げられます。マラソン(陸路)とヨット(海路)のみを動力とし、手記やドキュメンタリー番組でも克明に報じられた総移動距離は41,072km、達成に要した日数は766日(約2年1か月)でした。走破距離自体は赤道全周とほぼ同等ですが、気球のように直進できない現場では、風待ちやビザ発給待ち、さらには途中で判明した前立腺がんの治療という極限のトラブルを乗り越える必要がありました。

また、単独無寄港無補給の世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」の最新データを見ると、近年のトップセーラーたちは約4万kmの海路を70〜80日前後で駆け抜けます。選手たちの回想録によれば、南極海を取り囲む荒波「吠える40度」「狂う50度」の暴風圏では、睡眠時間は細切れの20分単位、常に転覆死の恐怖と隣り合わせの心理状態に置かれます。

SNSやネット掲示板の旅行コミュニティでは「世界一周航空券を使えば1か月で回れる」といったカジュアルな言説も散見されます。しかし、実際に陸路・海路で地球の円周に対峙した冒険家たちの証言は、4万kmという数値が人間にとってどれほど圧倒的な壁であるかを物語っています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。