沖縄の歳時記において、月桃の花の季節はまさに初夏の訪れを告げるサインです。旧暦の「うりずん(潤い初め)」から初夏へと向かう4月下旬から6月中旬にかけて、月桃の花の開花時期が訪れます。ちょうど沖縄が梅雨の時期に入る頃、しっとりとした雨露に濡れながら、鈴なりになった蕾が順に綻びます。
花の先端はほんのりとしたピンク色に染まり、開花すると内側から鮮烈な黄色と赤の縞模様が現れます。この外側の清楚な白と、内部のエキゾチックな色彩のコントラストこそが、多くの人々を魅了してやまない理由です。房全体が葡萄のように下垂する優美な姿は、南国の初夏の情景として絵画や写真の格好の被写体となってきました。
そんな月桃の花言葉は、「爽やかな愛」「愛嬌」「潔白な愛」です。硬い緑の葉に守られるようにして咲く可憐な白い蕾の清潔感と、風に揺れて漂う爽快なスパイシーアロマがこの花言葉の由来とされています。初夏の瑞々しい風に吹かれながら、周囲に芳香を放つその立ち振る舞いは、厳しい亜熱帯の自然環境に凛として咲く姿そのものを象徴しています。