腫れを長引かせ、時には数日間にわたって目元を赤黒く淀ませてしまう最大の原因は、無意識に行っている誤った自己流ケアにあります。特に注意すべき典型的なトラップが2点存在します。
第1の落とし穴は、ティッシュやタオルによるゴシゴシ拭きと強いマッサージです。泣いている最中は理性が働きにくく、溢れる涙を強く拭い去りがちです。しかし、前述の通りまぶたの角質層は極めて脆弱です。摩擦刺激を受けると毛細血管の破壊を招くだけでなく、炎症後色素沈着(メラニン生成)の引き金となり、腫れが引いた後も目元が茶色くくすんでしまいます。涙を拭き取る際は、柔らかいティッシュを軽く肌に押し当てて「吸い取らせる」のが鉄則です。
第2の落とし穴は、泣いた後の暴飲暴食に伴う「塩分水分とまぶたの浮腫」です。ストレスや精神的負荷によって激しく泣いた後は、コルチゾールなどのストレスホルモンが分泌され、塩気の強いラーメンやスナック菓子などを無性に欲する心理状態に陥りやすくなります。深夜に過剰な塩分を摂取すると、浸透圧調整のために体内に水分が過剰保持され、翌朝のむくみは倍加します。「泣いた後の一杯の常温水」は老廃物の排出を助けますが、塩分過多とアルコール摂取は翌朝の絶望的な腫れを確約するトリガーとなります。