高校野球ファンの間で毎年のように議論が巻き起こるのが、センバツ選考基準の真相です。ネット上では「決勝に進出できなかったベスト4の2校のうち、どちらが選ばれるのか」「同一県から2校選ばれることはあるのか」という憶測が飛び交いますが、選考委員会の判断基準には明確な優先順位が存在します。
第1の原則は「試合内容の充実度(スコアと内容)」です。準決勝で優勝校に対して延長戦の末に1点差で惜敗したチームと、コールド負け寸前の大敗を喫したチームであれば、前者が圧倒的に有利に評価されます。投手の失点率、被安打数、失策数、試合の流れを自ら引き寄せたかどうかが精査されます。
そして第2の論点が「地域性の考慮」です。仮に愛知の2校が決勝に進出した場合、愛知から2校が選出されることには何ら問題ありません。しかし、仮に神宮枠などで「3枠目」が東海地区に割り当てられた際、ベスト4に残ったチームのうち、すでに決勝進出校を出している県のチームよりも、まだ出場校が出ていない他県のチームが実力伯仲であれば優先されるケースがあります。「地域バランスを取るための不可解な選考」と揶揄されることもありますが、高野連の選考基準においては「実力差が僅差である場合に限り、地域性を考慮する」と明文化されており、完全なブラックボックスではない点に留意すべきです。