2026年の労働市場を取材すると、一見すると頑なに見える態度の根底には「自己防衛」の心理が強く働いている実情が見えてくる。ある大手製造業の人事担当者は、「即戦力としての価値を示さなければ淘汰されるという強い焦りが、かえって自分のやり方への固執に繋がっている」と分析する。自分の専門性を守ろうとするあまり、他者からの指摘を『拒絶』と受け取ってしまう心理的葛藤が存在するのだ。
過去の職場で正当な評価を受けられなかった経験や、雇用の不安定さから生じる不安も、自らを守るための「誇り」という鎧を強固にする。周りからは「プライドが高くて扱いづらい」と見えても、当人にとっては職場に立ち向かうための防御策に過ぎない場合が多い。