かつて日本の産科医療では、「体重減少率10%」が一つの厳格な境界線とされていた。これを超えると自動的に「要指導」となり、人工乳(粉ミルク)の補足を強く推奨されるケースが多かった。
しかし、2026年現在の小児科・産科の臨床現場では、この「10%ルール」を一律に適用する方針は見直されつつある。赤ちゃんの出生体重、分娩時の点滴量、そして何より「赤ちゃんの活気」を総合的に評価する個別アプローチが主流だ。
例えば、分娩時に母親が大量の点滴静注を受けた場合、生まれた赤ちゃんも一時的に水分過多(むくんだ状態)になっていることがある。この場合、生後の水分排出が多くなるため、体重減少率が一時的に10%を超えても、赤ちゃん自身が元気で尿がしっかり出ていれば、経過観察で十分なケースも少なくない。