この空前の熱狂は、決して偶発的なムーブメントではない。裏には株式会社サンリオによる計算し尽くされた戦略が存在する。
大きな転換点となったのは、記憶に新しい「ハローキティ50周年記念プロジェクト」だ。半世紀にわたり愛され続けてきたハローキティの歴史を振り返るなかで、同社は90年代のギャルカルチャーとタッグを組んだ伝説的デザインの持つポテンシャルに着目した。
長年にわたりハローキティのデザイナーを務め、数々の革新的な変化をもたらしてきた山口裕子氏が築いた「時代とともに変化し、寄り添うキティ」という哲学。それこそが、今回のリバイバルを支える強力な背骨となっている。型にはまらない自由さと自己表現の象徴であった当時のギャルマインドが、現代の「自分らしさを肯定したい」という若い世代の心理と見事に合致したのだ。