黒目の周りが青いのはなぜ?脂質異常症や角膜老人環の真相と受診目安

黒目の周りが青いのはなぜ?脂質異常症や角膜老人環の真相と受診目安

黒目の周りが青いのはなぜ?脂質異常症や角膜老人環の真相と受診目安の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でまとめました。

日本動脈硬化学会が策定する「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」においても、角膜環は動脈硬化性疾患のハイリスク群を臨床的に拾い上げるための重要な身体所見として位置付けられている。高齢者に見られるものは一般的な老化現象として扱われるが、問題は50歳未満、特に30代や40代で黒目の縁が白〜青白く縁取られているケースだ。

若年層において角膜環が認められる場合、強く疑われるのが「家族性高コレステロール血症(FH)」である。FHは遺伝的にLDL(悪玉)コレステロールの代謝経路に異常が生じ、一般的な基準値とされる140mg/dLを大幅に超えて180mg/dL以上、重篤例では300mg/dL前後の高値が若年期から持続する疾患だ。ヘテロ接合体と呼ばれる軽症型であっても日本国内に300人に1人以上の頻度で存在するとされ、決して稀な病気ではない。

血管内に収まりきらなくなった過剰なアポB含有リポ蛋白粒子は、血管から眼球の角膜組織へ染み出すだけでなく、心臓の冠動脈や脳の動脈壁の内膜へ浸潤を続けている。つまり、黒目の縁に青白い環が現れているという事実は、「目に見える血管沈着の鑑」として、心臓の血管でも動脈硬化巣(プラーク)の形成が急速に進行している危険性を雄弁に物語っている。目の症状でありながら、真に向き合うべきは冠攣縮や心筋梗塞、狭心症のリスク管理に他ならない。

中島 亮太
著者

中島 亮太

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