あの日、熱気に包まれたさいたまスーパーアリーナで催された「RIZIN.33」。格闘技ファンが固唾をのんで見守った一戦は、あまりにも唐突でドラマチックな幕切れを迎えた。人気YouTuberでありプロレスラーのシバターが、元K-1ウェルター級王者である久保優太を相手に鮮やかな飛びつき腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを収めたのだ。番狂わせの勝利に会場は揺れた。しかし、歓喜の余韻が冷めやらぬうちに、ネット空間で一つの爆弾が破裂する。
試合直後に流出したのは、試合前に交わされたとされるLINEのスクリーンショットだった。「1ラウンド目は流して、2ラウンド目から本気でいきましょう」。そこには、プロのリングとしては耳を疑うような提案と、それに応じるやり取りが記録されていた。一瞬で「暗黙の了解」が「八百長疑惑」へと変貌を遂げた瞬間だった。