定額制動画配信サービスの浸透に伴い、二・二六事件を扱ったコンテンツの視聴スタイルと層は劇的な変化を遂げている。NHKオンデマンドでは、過去のアーカイブ番組や精密な歴史ドキュメンタリーがデジタルリマスターされて配信され、若年層や歴史ファンがいつでも当時の検証番組にアクセスできる環境が整った。
さらに、Netflixをはじめとするグローバルな配信プラットフォームにおいても、日本の昭和史や第二次世界大戦の前夜を描くドキュメンタリー作品への需要が高まっている。言語や国境を越え、なぜ民主的な政治機構が軍部の暴走を止められなかったのかという問いが再浮上しているのだ。高精細な映像表現と詳細なアーカイブ分析を組み合わせた新たな視聴体験は、半世紀以上前の出来事を遠い過去の出来事ではなく、現在を生きる私たちに通じるアクチュアルな課題として描き出している。