「ドキがむねむね」が指す意味は、至ってシンプルに「胸がドキドキする(心臓が高鳴る・興奮する・緊張と期待で胸がいっぱいになる)」状態そのものです。
言語表現として非常に興味深いのは、名詞である「胸」とオノマトペ(擬音・擬態語)である「ドキドキ」が完全に入れ替わっている点にあります。言葉を覚え始めた幼児が感情の高ぶりを一生懸命に伝えようとするとき、口から飛び出す愛らしい言語エラーのリアリティを見事に再現しています。
作中でしんのすけがこの言葉を発するのは、主に以下のようなシチュエーションです。
・憧れのアクション仮面の最新エピソードや映画を鑑賞する直前
・大好きな女子大生・大原ななこ(ななこお姉さん)や美人のお姉さんと対面した瞬間
・おもちゃやチョコビの限定アイテムを手に入れたとき
・かすかべ防衛隊で未知の大冒険へ繰り出す場面
単なる不安による動悸ではなく、「ワクワクする高揚感」や「純粋なときめき」が根底にあるのがこの表現の大きな特徴です。