1マイルは何キロ?陸と海で異なる驚きの理由と一瞬でできる計算術

1マイルは何キロ?陸と海で異なる驚きの理由と一瞬でできる計算術

1マイルは何キロ?陸と海で異なる驚きの理由と一瞬でできる計算術について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。

「1マイル何キロ換算か」を正確に把握する上で、最初につまずきやすいポイントが陸マイルと海マイルの違いです。私たちが日常生活や海外旅行のドライブで遭遇するマイルと、海運・航空業界で標準として使われるマイルは、定義のルーツも長さも根本から異なります。

一般的に「マイル」と呼ぶ場合、それはアメリカやイギリスの道路標識などで採用されている法定マイル(Statute Mile / 陸マイル)を指します。国際的な取り決め(1959年国際ヤード・ポンド協定)により、1法定マイルは正確に1,609.344メートル(約1.609km)と定められています。1マイル何メートルか迷った際は「約1,609m」と覚えておけば間違いありません。

一方、航海や航空の分野で「1マイル」と呼ばれるのはノーティカルマイル(Nautical Mile / 海里)です。こちらは国際規格で1海里=正確に1,852メートル(1.852km)と規定されています。同じ「1マイル」でも、陸と海では約243メートルもの差が生じる構造になっています。

なぜこのような二重基準が生まれたのでしょうか。陸マイルの起源は古代ローマ軍の行軍歩数にあります。ローマ兵が歩いた「1,000歩(左右の足で1歩ずつ踏み出す2歩幅を1パッススとし、その1,000倍=mille passus)」が語源であり、人間の身体感覚をベースに発展しました。

これに対し、海マイルは地球の幾何学に基づいています。地球の子午線(経線)に沿った緯度1分(1度の60分の1)に相当する円弧の長さを「1海里」と定義したため、全地球的な航海図(メルカトル図法)上で距離を測るのに最も合理的な数値(1,852m)として定着しました。船の速度を表す「ノット(knot)」も「1時間に1海里進む速さ」を意味しており、海里ノット換算を行う際も1ノット=時速1.852kmとして計算されます。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。