本来、ジャーナリズムの真骨頂であるはずの調査報道が、日本で急速に力を失っている最大の原因もここにある。同じ資本グループに属する新聞とテレビが、互いの不祥事や都合の悪い真実を報じ合わない「相互不干渉」の協定を結んでいるかのような体質だ。権力を監視すべきメディアが、自らの資本関係を守るために権力化し、自主規制を深めていく。
記者が権力に肉薄し、社会の闇を暴く情熱を持っていたとしても、巨大な組織の論理と資本の意向がそれを阻む。結果として出されるニュースは、当局の発表をそのままなぞる横並びの報道ばかりになり、視聴者や読者のメディア離れを一段と加速させている。自らが作った資本の檻が、ジャーナリズムの命である信頼性を内部から蝕んでいる。