刊行から時間が経過した現在も、読者の間での議論は衰えていない。レビュー欄には、生々しい読者の声が溢れている。
肯定派の口コミで多く見られるのは、妻の心理への強い共感だ。「自分の夫を見ているようだ」「会話を諦める気持ちが痛いほど理解できる」といった声が集まる。特に子育て世代の女性からは、家庭内での孤独感を言い当てられたという評価が目立つ。
一方で、妻の対応に対する否定的な意見も根強い。「理由を言わずに6年も無視するのはモラハラだ」「子供への影響を考えていない」という指摘だ。相手に改善の機会を与えず、無言の圧力で支配する姿勢に拒絶感を抱く読者も少なくない。
このように評価が激しく分かれること自体が、作品の持つリアリティの証左だ。読者がどの立場に身を置くかによって、見える風景が180度変わる構造になっている。