TBSの2009年入社組において、常に比較の対象となってきたのが同期の江藤愛アナウンサーです。江藤アナは『ひるおび』『THE TIME,』などを歴任し、抜群の安定感と親しみやすさでTBSの看板・エキスパート特任職へと昇りつめました。一方、田中みな実はバラエティ特化の劇薬として異彩を放ち、全く異なる道を歩むことになります。
メディアでは長年、正反対のキャラクターを持つ二人の「不仲説」や「確執」がセンセーショナルに書き立てられました。しかし、当時の番組共演者や同僚たちの証言を総合すると、その実態は全く異なります。
実際には、正反対だからこそ互いの専門性を認め合う強固な信頼関係が存在していました。手記や特番の対談において、田中みな実は江藤アナを「自分には絶対に真似できない、TBSの屋台骨を支える本物のアナウンサー」と称賛し、江藤アナもまた「みな実ちゃんのストイックさと覚悟を誰よりも尊敬している」と語っています。互いの領域を侵さず、プロとしてリスペクトし合う「健全な心理的バウンダリー(境界線)」が確立されていたからこそ、二人はそれぞれの道で頂点を極めることができたのです。