沖縄のやんばる地域で生まれ育ったヒロインが、料理人を目指して上京し、東京の西洋料理店や横浜鶴見で成長していく旅路。『ちむどんどん』の制作背景には、沖縄の食文化と家族愛を極上のエンターテインメントへと昇華させようとする強い熱量があった。主演を務めた黒島結菜の躍動感あふれる演技は、羽原氏が書き下ろした情熱的な台詞回しと見事にシンクロしていた。
劇中で描かれる四兄妹の人間模様は、時に破天荒であり、時にあまりにも人間臭い。失敗しても立ち上がり、互いを想い合う泥臭い家族の姿。完璧な善人ばかりではないキャラクター設定こそが、ドラマに圧倒的なリアリティとエネルギッシュな生命力を与えていたのである。