ショックの5P完全攻略|覚え方と血圧低下を待たない現場の判断術の要点を詳しく解説してご紹介します。
看護師国家試験の過去問や救急救命士のプロトコル確認において、5Pの暗記は頻出テーマの筆頭です。しかし、試験直前の詰め込み暗記は、現場の切迫した状況下で容易に想起エラーを引き起こします。メカニズムのストーリーとセットで記憶する語呂合わせを活用するのが実戦的です。
受験生の間で長年使われている定番の語呂合わせとして、「そう(蒼白)れ(冷汗)き(虚脱)み(脈拍触知不能)こ(呼吸不全)」というフレーズが知られています。架空の人物「それ、君子(きみこ)?」をイメージするリズム暗記法ですが、より病態生理の進行順に即した「生体危機のストーリー」として整理しておくと、臨床でのアセスメント力が一段と引き上がります。
初期の交感神経過緊張によって「顔が白くなり(蒼白)、冷たい汗をかき(冷汗)」、続いて全身の力が抜けて倒れ込み(虚脱)、血圧が保てず脈が触れなくなり(脈拍触知不能)、最後は荒い息で肩を揺らしながら酸欠にあえぐ(呼吸不全)——という「代償から虚脱へのタイムライン」を頭に焼き付けておくことが、暗記忘れを防ぐ最大の防御策です。
5大徴候(英語)病態生理・機序客観的観察指標・数値基準臨床的リスク評価蒼白(Pallor)交感神経刺激による末梢微小血管の強力な収縮毛細血管再充満時間(CRT)≧ 2秒末梢循環不全の初期兆候。見落とし厳禁。冷汗(Perspiration)エクリン腺アセチルコリン刺激と皮膚血流低下の重複前額部・手掌の湿潤、皮膚温低下急激な交感神経サージを示唆。切迫の証。虚脱(Prostration)脳血流不全および筋灌流不全による筋緊張喪失JCS 1〜2桁、自力座位保持不能、四肢脱力意識障害への移行段階。気道狭窄リスクあり。脈拍触知不能(Pulselessness)一回心拍出量激減、動脈圧迫圧の低下橈骨動脈消失(sBP < 80mmHg相当)代償機構の完全破綻。急速輸液・昇圧剤の適応。呼吸不全(Pulmonary deficiency)乳酸アシドーシスに対する呼吸性代償、肺毛細管障害呼吸数 ≧ 30回/分、SpO2 < 90%(室内気)呼吸筋疲労による心肺停止寸前の超緊急病態。