多くの患者が最も恐怖を感じるのが「この痛みは舌がんではないか」という疑念です。ネット上では「舌がん 初期症状 写真」を検索し、自分の患部と見比べようとする人が後を絶ちません。しかし、初期の舌がんはアフタ性口内炎や白板症と酷似しており、写真による視覚的な自己判断には大きな落とし穴が存在します。
専門医が診断を下す際、最も決定打とする指標は「痛みの経過期間」と「患部の硬さ(硬結・しこり)」です。一般的な口内炎であれば、細胞のターンオーバーに伴い2週間以内に必ず縮小傾向を示します。もし舌の痛みが2週間以上治らない、あるいは徐々に病変が拡大している場合、悪性腫瘍の可能性を強く疑わなければなりません。
舌がんと口内炎の見分け方において極めて重要なのが、患部の「硬さ」です。口内炎の場合、患部の下をつまんでも柔らかい粘膜の感触しかありません。しかし舌がんの場合、腫瘍細胞が無秩序に増殖しているため、患部の底や周囲を指で軽くつまむと、コリコリとした石のような硬いしこり(硬結)を触知します。