朝霧カントリークラブのコース難易度を語る上で欠かせないのが、コースレート「72.1」(バックティ)という数値以上のプレッシャーです。フラットな外観とは裏腹に、巧みに配されたバンカーや自然のアンジュレーション、そして富士山麓特有の自然法則がゴルファーのメンタルを揺さぶります。
設計者・富澤誠造氏の思想が色濃く残るコースレイアウトは、フェアウェイの幅こそ適度に確保されているものの、要所に効いたクロスバンカーや自生する樹木がターゲットを狭めます。さらに標高1,000メートルの高原地帯に位置するため、平地と比べて気圧が低く、「通常より番手が0.5〜1番手伸びる」という物理現象が起きる点にも注意が必要です。
最大の難所は、ベントの1グリーンに施された「富士の芝目」です。見た目には受けグリーンで上りに見えるラインであっても、富士山の山頂を背にしている場合は順目となり、驚くほどの転がりを見せます。「見た目は上りなのに実際は下り」というマウンテンブレイク(目の錯覚)が頻発するため、キャディのアドバイスやピンポジションシートの確認を怠ると、3パット、4パットを容易に叩く構造になっています。