イルミとヒソカ=モロウの関係性は、友情や仲間意識といった甘い概念とは無縁の、「利害の一致と殺意の交差点」に立つ極めて歪な共犯関係です。ハンター試験時代から互いの力量を認め合い、裏社会の情報交換やビジネスの請負を通じて一定の距離感を保ってきました。
会長選挙編において、ヒソカが十二支んや周囲のハンターたちを独自の尺度で採点した際、イルミには「95点」という破格の高評価を下しています。これは当時の十二支ん幹部(カンザイ85点、ギンタ90点、ピヨン77点など)を明確に上回る数値であり、ヒソカにとっても「いつか命を奪い合いたい最上級の玩具」として認識されている証左です。
そして物語は暗黒大陸・王位継承編へと進み、ブラックホエール1号の船内でイルミが幻影旅団(クモ)のナンバー11として加入した事実が明かされ、ファンの間に激震が走りました。かつてウボォーギンが背負っていたナンバーを引き継いだ理由について、イルミは団員たちの前で次のように淡々と告白しています。
「ヒソカから依頼されたんだ。『ボクを殺してくれ』ってね。前金も貰った」「彼はお互い本気で殺し合いたいから、ボクが旅団に入ることを条件にした。ボクとヒソカの婚前契約(プレナップ)みたいなものさ」
この発言はSNS上でもトレンド入りし、「イルミとヒソカが婚約したのか?」という驚きと考察が飛び交いました。もちろんこれは恋愛的な結婚を意味するものではなく、「どちらかが死ぬまで終わらない、全財産と命を賭けた不可逆の殺害契約」をアメリカ式の婚前契約になぞらえた比喩表現です。ビジネスと殺戮の快楽が完全に同義となっている2人ならではの異常な信頼関係と死生観が、この短い言葉に凝縮されています。