「木で鼻を括る」を使うにあたっては、言葉の意味以外にも知っておくべき重要な注意点と誤解が存在します。
1. 自身の謙遜表現として使う誤用
「本日は木で鼻を括るような対応で申し訳ありませんでした」と、自分の不手際を詫びる文脈で使う例がネット上で見受けられます。しかし、この言葉は相手の不当に失礼な振る舞いを非難・描写するニュアンスを強く含むため、自分側の反省表現として使うのは不適切です。自戒する場合は「不調法な対応」「至らぬ応対」と言い換えるのが正しいマナーです。
2. 「鼻をくくる」単体での省略使用
口頭で「彼に鼻をくくられた」と表現する人がいますが、慣用句として確立しているのはあくまで「木で鼻を括る」のワンセットです。「木」というざらついた材質の比喩があって初めて成立する表現であるため、省略すると意味が通じなくなります。