八戸観光の根幹をなすのは、三陸復興国立公園に指定される類まれな海岸線と、圧倒的な活気を誇る食の拠点です。初めて八戸を訪れるなら、まずはこの3つの基軸エリアを押さえる必要があります。
太平洋に突き出た小島に鎮座する蕪島神社ウミネコの繁殖地は、国の天然記念物に指定されている唯一無二の景観です。例年3月上旬から8月にかけて約3万〜4万羽のウミネコが飛来し、島全体が白い鳥で埋め尽くされます。神社再建を経てバリアフリー化が進んだ境内からは、荒波とウミネコが織りなす圧倒的な自然の生命力を体感できます。
そこから南へと続く種差海岸天然芝生地は、波打ち際まで広がる緑の芝生が日本屈指の開放感を生み出す絶景ポイントです。文豪・司馬遼太郎が「どこかの国の庭園のよう」と称賛した景観は、四季折々の高山植物と海風が調和し、都会の喧騒から離れた極上のリラクゼーションを提供します。
そして食の殿堂といえば、全長170メートルに及ぶ市場に約60店舗がひしめく八食センター七輪村です。場内の鮮魚店で購入したばかりのホタテ、サバ、カキをその場で炭火焼きにして味わうシステムは、観光客のみならず地元民からも絶大な支持を集めています。さらに、市内各所の八戸せんべい汁名店(「みなと食堂」や老舗郷土料理店など)で提供される、出汁を吸った南部せんべいのもちもちとした食感と濃厚な地鶏・魚介スープの組み合わせは、八戸の食文化の深奥を物語っています。