毎朝顔を合わせていたスイちゃんがある日突然交代を迎える際、視聴者が最も気にするのが「なぜ卒業しなければならないのか」という理由です。この交代システムには、幼児番組特有の物理的・発達的な制作上の必然性が存在します。
第1の要因は、「身体の成長とセット・パペットとのスケール比率」です。『みいつけた!』の世界観は、子ども用の椅子であるコッシー(身長約70cm)や大人の背丈を持つサボさん(身長約180cm)との対比によって成り立っています。スイちゃんが小学校高学年に差し掛かり身長が伸びてくると、コッシーを見下ろす形になってしまい、番組が意図する「同じ目線で遊ぶ友達」という構図が視覚的に崩れてしまいます。
第2の要因は、「義務教育課程における学業との両立」です。就任時は未就学児や小学校低学年であっても、任期が3〜5年経過すると小学校中学年から高学年へと進級します。授業時間の増加や学校行事への参加など、子どもの健全な就学環境を守るためにも、週数日に及ぶスタジオ収録や歌・ダンスのレッスンを無制限に継続させることは困難になります。
第3の要因は、「交代時期(年度末・3月下旬改編)の定例化」です。Eテレの改編サイクルに合わせ、おおむね3年から4年(増田梨沙さんの場合はコロナ禍や大型プロジェクトの兼ね合いもあり異例の5年)で次世代へとバトンタッチするサイクルが最初から計画されています。卒業は決してトラブルによる降板ではなく、少女たちの健やかな成長を祝う前向きなステップとして設定されています。