つけ汁のポテンシャルを極限まで引き出すために欠かせないのが薬味の存在です。本場の名店でも標準装備されている定番から、ツウ好みの味変テクニックまでを押さえておきましょう。
王道の薬味は刻んだ三つ葉と青ネギ(小口切り)です。特に三つ葉の清涼感ある香りは、鰹や昆布のグルタミン酸・イノシン酸と合わさることで、後味を驚くほど上品にまとめてくれます。薬味は最初から大量につゆへ投入するのではなく、一口ごとに少量ずつ乗せて食べるのが香りを損なわないコツです。
さらに見逃せないのが、地元・明石で深く愛されている「ソース×だし」のハイブリッド食べ方です。熱々の玉子焼の表面にハケで薄く甘口ソースを塗り、そのまま出汁にくぐらせて口に運びます。ソースの酸味とスパイスが出汁の旨味と融合し、コク深い味わいへと変化します。後半の味変として試す価値のある伝統的な食べ方です。
また、余っただしの温め直し方にもポイントがあります。電子レンジで一気に加熱すると鰹節の香気成分が飛んでしまうため、小鍋に移して沸騰させない直前の弱火(約80℃)でじんわり温めるのが、作りたての風味を蘇らせる秘訣です。