SNSや料理コミュニティの投稿を調査すると、重曹を使ったアク抜きで最も頻発している失敗は「重曹の入れすぎ」によるものです。「アクを根こそぎ取りたい」という心理から、目分量で大さじ2杯〜3杯といった過剰な重曹を投入してしまうケースが目立ちます。
重曹の濃度が高くなりすぎると、植物細胞同士を接着しているペクチン質が加水分解されて完全に破壊され、穂先がドロドロに溶けたり、全体がベチャベチャと軟化してしまいます。さらに、アルカリ成分とたけのこのフラボノイド色素が過剰に反応することで断面が不自然な鮮黄色や黄緑色に変色し、独特の石鹸のような苦味や薬臭さが残るという致命的な状態を招きます。
万が一、茹で上がったたけのこを口にして「まだえぐみが強くて苦い」「重曹臭さが残っている」と感じた場合でも、そのまま廃棄する必要はありません。以下のリカバリー手順を実践することで、料理として十分に再生できます。
【苦い・えぐみが残った場合の復活手順】
1. 薄切りにして水に晒す:繊維に直角に2〜3mm幅にスライスし、たっぷりの冷水に浸して3時間〜半日ほど晒します(途中で2〜3回水を入れ替えます)。
2. 出汁+少量の酢で二度茹で:薄い昆布出汁に米酢小さじ1を加えた湯で、スライスしたたけのこを5分ほど軽く再沸騰させます。酢の酸性が残留したアルカリとアクを中和します。
3. 濃い味付けの油調理に回す:天ぷら、フライ、チンジャオロース(豚肉とたけのこの細切り炒め)、ピリ辛メンマなど、油と強い旨味(オイスターソース、ごま油、醤油)を組み合わせることで、残存するわずかなえぐみを完全にマスキングできます。