高潔な使命を帯びていた魔竜王ラプラスが、なぜ作中で「魔神」と「技神」という相反する二つの存在に分かれてしまったのか。その原因は、第一次人魔大戦の末期に起きた「闘神鎧」との死闘にあります。
ヒトガミの奸計に操られた闘神(闘神鎧を纏ったネクロスラクロス)との壮絶な激突により、魔竜王ラプラスの肉体は粉砕され、その魂は修復不可能なレベルで真っ二つに引き裂かれました。この致命的な崩壊によって生じたのが、以下の2つの分身です。
- 技神ラプラス:龍族としての記憶と膨大な「武技・技術」を受け継いだ半身。感情や目的意識の多くを喪失し、ただ技術の研鑽と継承のみを続ける狂言回し的存在となった。後に「七大列強」の石碑を建立し、自ら第1位に座す。
- 魔神ラプラス:魔族としての膨大な「魔力」と肉体特性を受け継いだ半身。激しい精神汚濁により「ヒトガミを殺す」という本来の目的が「人族を滅ぼす」という狂気へと歪められ、人魔大戦を引き起こす元凶となった。
公式資料や作中の描写が示す通り、この分裂こそが『無職転生』世界における最大の悲劇でした。本来ヒトガミを倒すはずだった最強の戦士が、記憶の混濁によって無関係な人族を虐殺する侵略者へと変貌してしまったのです。