チケットの二次先行や一般発売で5階席が割り当てられた際、「5階席は完全に外れ席ではないか」と悲観する投稿がネット上に見受けられます。しかし、この言説は構造的な事実関係と照らし合わせると一面的な誤解に過ぎません。
ジーライオンアリーナ神戸の5階席は、東京ドームの2階席最後列やさいたまスーパーアリーナの400・500レベルのような「演者が米粒以下にしか見えない絶望的な距離」とは明確に異なります。アリーナ全体の容積がコンパクトに抑えられているため、最上階であってもステージからの水平距離は驚くほど短く設計されています。舞台美術の全貌やムービングライトの軌跡、会場全体の一体感をダイナミックに俯瞰できる視覚体験は、むしろアリーナ後方席の窮屈な視界よりもストレスが少ないと評価するリピーターも少なくありません。
ただし、知っておくべき「真の盲点」は座席の視認性そのものよりも、終演後のアクセス動線にあります。最寄りとなる各線「三宮駅」からは徒歩で約18〜20分を要し、海沿いの臨海エリアに位置するため、冬場や悪天候時は海風による体感温度の低下が顕著です。終演後は約1万人が一斉にポートループ(連節バス)や三宮方面への徒歩ルートに集中するため、駅までの移動だけで想定以上の時間を要します。遠征組で新幹線や航空機の最終便を控えている方は、アンコール途中の退場や、タクシーアプリの事前配車予約など、周到なタイムマネジメントが不可欠です。