葬祭業界の最新データや現場取材を通じて浮かび上がるのは、「七回忌以降、急激に参列者の範囲を縮小させる」という明確なトレンドです。大手葬儀ポータルや業界関係者のヒアリングによると、三回忌までは親族を招く割合が約7割を占める一方、七回忌以降は「家族のみ(施主夫妻と子ども程度)」で済ませる家庭が6割を超えています。
ネット上の質問サイトやSNS上でも、「80代を超えた高齢の親族を新幹線で呼び寄せるのは体力的に限界がある」「冠婚葬祭の出費がかさみ、互いに負担を減らしたい」という切実な声が数多く見られます。供養を軽視しているわけではなく、親族側の生活や健康への配慮から簡略化を選択する傾向が顕著です。
しかし、独断での簡略化は親族間トラブルの引き金にもなりかねません。ある地方在住の施主の手記には、次のような生々しい後悔が綴られています。
「父親の十三回忌にあたり、高齢の叔父たちに気を使って『今回は家族だけで小さく済ませます』と事後報告の手紙を送ったところ、『なぜ事前に一言相談もなかったのか。最後のお別れをする権利を奪われた』と猛烈な怒りを買い、親族関係に修復不能な亀裂が入ってしまった」
法要の案内を省くことと、事前の配慮は根本的に別物です。呼ぶ範囲を家族のみに絞る場合でも、「本人の体調を考慮して今回は内々で営む」旨を必ず開催前の段階で一本電話を入れ、丁寧に了解を取り付ける配慮が欠かせません。