横川SAを語る上で欠かせない存在が、言わずと知れた名物「峠の釜めし」です。益子焼の陶器鉢に、利尻昆布と秘伝のだしで炊き上げた茶飯、鶏肉、ささがき牛蒡、椎茸、鶉の卵、杏子、栗、紅生姜、グリーンピースが美しく敷き詰められた一折は、半世紀以上にわたって日本人の舌を魅了し続けています。
現地を訪れる際に最も注意すべきは、おぎのやの釜めし営業時間です。高速道路のSA自体は24時間営業している店舗(コンビニや一部フードコート)もありますが、釜めしの販売時間は限定されています。公式発表資料および現地の販売状況によると、概ね以下の時間帯が基本稼働となっています。
- 上り線 おぎのや売店:平日 9:00〜20:00 / 土日祝 8:00〜20:00(※夕方以降は完売次第終了のケースあり)
- 下り線 峠の釜めし売店:全日 8:00〜19:00前後(※連休期間等は延長される場合あり)
旅行者の間で長年議論されるのが「重量のある益子焼の陶器容器」と「軽量のパルプモールド容器」のどちらを選ぶべきかという問題です。現場の購買動向を観察すると、自宅に持ち帰って再利用(ご飯炊きや小鉢利用)を楽しみたいドライバーは陶器版(税込1,300円〜)を選び、車内やピクニックで即座にゴミとして処理したい旅行者はパルプ容器版を好むという明確な棲み分けができています。
特に上り線では、館内に静態保存されている横川SA 電車キハ58の客席スペースへ購入した釜めしを持ち込み、国鉄時代のボックスシートに腰掛けて車窓風の映像演出を眺めながら食事を楽しむスタイルが定番です。SNS上でも「ただのSA飯が、まるで夜行列車に乗っているかのようなノスタルジックなご馳走に変わる」と絶賛されており、混雑時でも席が空くのを待つ価値が十分にあります。