いたずらに怯える日々を終わらせるために、専門記者が皮膚科専門医の知見を集約した「受診すべき人」と「様子見でよい人」の明確なスクリーニング基準を提示する。自身の足裏の状態を鏡やスマートフォンで冷静に確認していただきたい。
迷わず皮膚科(専門医)を受診すべき人の条件
- サイズが6mm以上ある、または短期間(数ヶ月以内)で明らかに拡大している
- 病変の輪郭がギザギザに歪んでおり、周囲の皮膚へ墨汁のように滲み出している
- 濃い黒、薄茶色、赤みがまだらに混ざり合い、色調が極めて不均一である
- 40代〜50代以降になってから、今まで何もなかった足裏に突如として黒い斑点が現れた
- 表面が隆起して硬いしこりになってきた、あるいは靴擦れでもないのに出血や浸出液を伴う
- 足の裏だけでなく、足の親指などの爪に幅の広い黒い縦筋(爪甲色素線条)が出現し、根元の皮膚まで黒ずんでいる
自宅で経過観察(様子見)を続けてよい人の条件
- 直径が3〜4mm以下で、何年も大きさ・色・形に全く変化がない
- きれいな正円または楕円形をしており、皮膚との境界線が明瞭である
- 全体が均一な薄茶色や単一の黒色で、濃淡のムラがない
- スポーツや長時間の立ち仕事の直後に出現し、赤紫色から黒褐色へ変化した(血豆の疑い)
- 過去に皮膚科を受診し、ダーモスコピー検査で良性と確定診断を受けている
自宅で経過観察を行う際の鉄則は、「スマートフォンのカメラで定規を当てて撮影・記録する」ことだ。同じ明るさ・同じ角度で月1回撮影し、サイズが拡大していないか、形状が崩れていないかを客観的に比較する。記憶に頼ると「大きくなった気がする」という主観的な恐怖に振り回されることになる。もし2ヶ月経っても血豆のように消えず、1mmでも拡大傾向を示した瞬間に、その写真データを持って皮膚科へ行くのが最も合理的な防衛策である。