人気の行列店でありながら、店内に入ると不思議と心が落ち着く。それは、女将さんをはじめとするスタッフの、押し付けがましくない自然な気配りがあるからだ。「お待たせしてすみませんね」という一言や、お茶を注ぎ足すタイミングなど、細やかな配慮が光る。
こぢんまりとした店内は、カウンター席と小さなテーブル席のみ。隣の客と肩を寄せ合うようにして食べるその空間には、かつての東京が持っていた人情味が今も息づいている。効率化やデジタル化が進む現代において、こうした人間味あふれる空間で食事をすること自体が、最大の贅沢なのかもしれない。