年収の分布は年齢によっても劇的な開きが存在します。年功序列的な賃金体系の見直しが進む過渡期において、年収700万の年代別割合を追うことで、キャリア形成のハードルの高さが浮き彫りになります。
若年層から中堅層への移行期である30代年収700万の割合は、同年代全体の約5.2%に過ぎません。20代に至っては1%未満の極めて稀な例外であり、30代前半で年収700万円を突破している人材は、総合商社、外資系企業、大手金融機関、成長著しいメガベンチャーの主力を担う一握りのトップエリートに限られます。
これが管理職への登用が本格化する40代年収700万の割合になると、約11.8%にまで跳ね上がります。課長職や専門職リーダーとしてのポジションを確立し、基本給のベースアップに加えて役職手当や業績賞与が加算されることで、ようやく1割強のビジネスパーソンがこの大台へ足を踏み入れる形です。
50代前半ではピークを迎え、同年代の約14〜16%が年収700万円を超えていきます。しかし、50代後半には役職定年制度による基本給の3〜4割削減という厳しい現実に直面する企業も少なくありません。「40代で手に入れた年収700万円が、定年まで右肩上がりに維持できるわけではない」というキャリア終盤の急激な下落リスクが、現代のミドル層に強い心理的プレッシャーを与えています。