ミャンマー料理はまずい?油っこい噂の真相と日本人がハマる名店を徹底解説

ミャンマー料理はまずい?油っこい噂の真相と日本人がハマる名店を徹底解説

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食文化人類学や比較文化論の視点に立つと、ミャンマー料理は「インドのスパイス文化」と「中国の加熱調理技術」、そして「東南アジア本来の水産発酵文化」が奇跡的なバランスで融合した交差点の料理であると定義できる。油に対する日本人の生理的嫌悪感は、ヘルシー志向が定着した平成以降の食環境によって強化された側面が強い。しかし、その障壁を一歩越えた先にある「魚醤、干しエビ、納豆、煮干し」というアミノ酸の重層構造は、本質的に和食の旨味体系と完全に地続きである。

食のジャーナリズムに携わる専門家の視点から、ミャンマー料理に挑戦すべき人と慎重になるべき人の客観的な判断基準を以下に明示する。

迷わず体験すべき人(極めて高い満足度が得られる層)

第一に、ラーメンの魚介豚骨スープや煮干し出汁、あら汁を心から愛する人だ。モヒンガーに代表される魚介出汁の濃厚さは、他の東南アジア料理にはない深い充足感をもたらす。第二に、納豆、高菜漬け、奈良漬けなどの発酵食品を好む人である。ラペットゥの茶葉発酵やシャン料理の大豆発酵は、まさに日本の伝統食文化と響き合う。第三に、タイ料理の激しい辛味やパクチーなどの強いハーブ香が苦手な人だ。素材の甘みと旨味でご飯を食べさせるミャンマーの煮込み料理は、辛いものが苦手な層にこそ最適なエスニック料理といえる。

訪問・注文に慎重になるべき人(事前の対策が必要な層)

一方で、厳格な脂質制限ダイエットを行っている人や、油の酸化に対して極めて過敏な胃腸を持つ人は慎重なアプローチが求められる。伝統的なビルマ料理のヒンを注文する際は、油の量を調整できる店舗を選ぶか、最初から油分をほとんど使わないシャン料理専門店(高田馬場のノング・インレイなど)を選択するのが賢明だ。また、ナンプラーや塩辛など魚介特有の発酵臭が一切受け付けない人も、メニュー選びに注意を払う必要がある。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。