人身事故を起こしたからといって、すべてのドライバーがその場で手錠をかけられて勾留されるわけではありません。刑事訴訟法上、逮捕の要件は「逃亡の恐れ」または「証拠隠滅の恐れ」のいずれかが認められる場合に限られます。
逮捕に踏み切られる主な基準は次の通りです。
・救護義務違反(ひき逃げ)を行った場合
・無免許運転や著しい速度超過、飲酒運転の疑いがある場合
・事故の態様や過失を否認し、証拠隠滅を図る恐れがある場合
・定まった住居や定職がなく、身元引受人がいない場合
・被害者が重体または死亡し、結果が極めて重大な場合
一方、事故直後に警察へ通報して負傷者を救護し、実況見分に素直に応じ、身元がはっきりしている初犯のケースでは、逮捕されずに「在宅捜査(在宅事件)」として処理されるのが通例です。在宅捜査の場合、普段通りの生活を送りながら、指定された日時に警察署や検察庁へ出頭して取り調べを受ける形になります。