熱狂が過熱する一方で、ファンの間にはいくつかの重大な誤解や見落とされがちなリスクが存在します。第一の誤解は、「据え置き機としてPS5と全く同じレベルのグラフィックがそのまま携帯機で動く」という過剰な幻想です。DLSS技術は極めて優秀ですが、携帯モードでの実効消費電力はわずか十数ワット程度に抑える必要があります。物理的な熱設計とバッテリー寿命の制約がある以上、実効性能としては「PS4 Pro以上、Xbox Series S未満」のレンジに収まるのが物理的な現実です。
もう一つの深刻な懸念が、発売直後の転売屋(スキャルパー)による買い占め問題です。これに対し、任天堂の経営陣は株主総会において「需要を満たすだけの十分な生産数を確保して市場に届けることが最大の転売対策である」と明言しました。半導体サプライチェーンの混乱が収束した現在の製造環境を生かし、初期出荷数を過去ハードの2倍近く積み上げる計画が進められています。さらに、マイニンテンドーストアでのアカウントプレイ履歴に基づく優先販売など、真のゲームファンへ確実に届けるためのシステム的防衛線が張り巡らされています。