飛田新地料理組合は、エリア内に存在する約160軒におよぶ店舗が加盟する事業者組合です。一般的な歓楽街で見られるような雑多な店舗の乱立とは異なり、この地域では組合への加盟なしに営業を行うことは事実上不可能です。飛田新地料理組合の役割は、単なる業界団体にとどまらず、街全体の治安維持、衛生管理、さらには対外的な折衝窓口を担う強固な自治組織として機能しています。
この飛田新地料理組合の仕組みにおいて最も特徴的な点は、徹底した内部監査と自主ルールの厳罰化です。組合では店舗ごとの営業時間を分単位で統制し、客引き行為の制限、従業員の衛生チェック、明朗会計の維持を義務付けています。万が一、組合の定めた綱領に違反した店舗に対しては、営業停止や組合からの除名といった厳しい処分が下されます。こうした強力なガバナンス体制こそが、周囲の住宅街との摩擦を最小限に抑え、トラブルの発生を未然に防ぐ防波堤となってきました。
また、組合は地域社会への還元活動にも積極的です。周辺地域の清掃活動や防犯パトロールの実施、地元自治会への寄付や行事への協力など、西成区山王エリアのコミュニティと共生するための取り組みを継続しています。閉鎖的な印象を持たれがちな歓楽街でありながら、地域に根ざした公的秩序を維持し続けている点が、他の風俗街とは決定的に異なる構造です。