テレビ露出が一時的に減ったタレントに対して、ネット上では安易に「干された」「芸能界から消えた」という言説が飛び交いがちです。しかし、財木琢磨に対するそうした見方は、日本の舞台芸術界の実態を無視した典型的な誤解と言えます。
商業演劇や大規模劇場の舞台作品は、チケット単価が1万円前後と高額でありながら、数万人規模の動員を確実に集める集客力と、生身の舞台で数時間にわたり観客を惹きつける高度な技術が求められます。テレビドラマの一過性の露出とは異なり、舞台で継続的に主要キャストを務め続けることは、業界内での確固たる実力評価と熱心なファン層が存在する何よりの証明です。
彼が『テニミュ』や『水戸黄門』で培った基礎体力と華に、つかこうへい作品などで鍛え上げた圧倒的なセリフ回しが加わった現在、演劇プロデューサー陣にとって財木琢磨は「確実に舞台を引き締められる頼もしい俳優」として評価されています。ネットの検索窓に残る過去の固定観念だけで彼の現在を測ることは、極めて大きな認識のズレを生むことになります。